感覚過敏 や感覚鈍麻を持つ発達障害の子どもは多いのではないでしょうか。
感覚過敏では、親はたくさんのことを工夫しなければなりません。また、感覚鈍麻のばあい、周囲は多くのことに注意を払わなければなりません。
工夫の必要な感覚過敏と注意の必要な感覚鈍麻
感覚過敏とは?感覚鈍麻とは?
発達障害の子どもが感覚過敏や感覚鈍麻を持つことは多いようです。感覚過敏や感覚鈍麻は全く別のもののようですが、両方を合わせ持つこともあります。
感覚過敏の場合、あらわれやすい症状
- 衣服や靴の肌触りや締め付け感を気にする
- 偏食、食べ物の触感を嫌がる、味に敏感(メーカーが違うと食べない)
- 光をまぶしがる
- 音を嫌がる
- 匂いに過敏
感覚鈍麻の場合、あらわれやすい症状
- 怪我が多い(痛みに鈍感)
- 体温調節が苦手
- グルグルまわる(目がまわりにくい)
- 暑い、寒いがよくわからない
- 疲れたという感覚が鈍い
- 高い場所が好き
- 運動が苦手(体の使い方がわからない)
- 音が聞こえにくい
感覚過敏の場合は工夫して対処することができますが、感覚鈍麻の場合は周囲が注意をしないと大きな怪我や病気につながるおそれがあります。
感覚過敏の対処法
聴覚や視覚、嗅覚過敏の場合は、サングラスやイヤーマフ、耳栓、マスクなどが使えますが、一番悩むのは偏食です。
偏食の場合、調味料や変わった、メーカーが変わったという以外に食感が苦手という場合があります。
息子・ハル(アスペルガー+ADHD)のばあいも、煮たら食べないのに油であげたら食べる、焼いたら食べないのに煮たら食べるということがよくありました。
また、食材の切り方によっても食べたり食べなかったりしました。これらは、食材や味付けの問題ではなく食感の問題です。
食材が問題なく食べられるのなら、味付けだけでなく、切り方や調理方法(煮る・焼く・蒸す)を工夫する必要があります。
ハルのばあいは、ダシ、味噌、醤油などが変わっただけでも、「いつもと味が違う。腐ってる。」と言い、食べません。
外食時の飲み物も濃度が違うので基本的に飲めません。知らずにワンドリンクオーダー制のカフェに入ってしまうと、「味が違う!腐っている!」としょんぼりしてしまいます。
衣服では、一番困るのが制服と靴です。着心地は裁縫で改良することができますが素材はどうにもできません。
そして、靴はすぐにサイズアウトしてしまうので、頻繁に揉めます。
我が家は幼稚園の制服で毎朝苦労をしましたので、小学校は公立校にしました。服も靴も自分で選び、試着し、本人が納得したものを購入するようにしています。
ですが、足を怪我した時に靴に装具を入れることになり「踏んだ感じがいつもと違う。怖い。」と言い、靴が履けなくなってしまったことがあります。
その際には、学校の先生が心配しお迎えに来て下さり、一歩一歩大丈夫ということを確認しながら靴に慣れさせたようです。
感覚鈍麻と対処法
感覚過敏は大変ですが工夫をすれば乗り切れることもいくつかあります。ですが、子どもに感覚鈍麻がある場合、周囲の大人が注意を払わなければなりません。
なぜなら感覚鈍麻は痛いという感覚が鈍いので、怪我をしても熱があっても自分自身で気づくことが難しいからです。
また、痛くないということは怖いという感覚すら鈍感な可能性があります。高いところから飛び降りることに対しても恐怖心が薄いので楽しんでやってしまうこともあります。
その他、精神的・肉体的疲労にも鈍感ですので周囲が注意をしてやすませないと、調子をくずしてしまいます。
ハルの場合も、小学校に入ってからは感覚過敏より感覚鈍麻に苦労しています。
体温調節ができないので、夏は体内に熱がこもり、冬やプールの時には体温が下がりすぎてしまいます。
また、怪我はいつものことなのですが、骨折をしても気が付かず悪化させ、車いす生活になったこともあります。
感覚鈍麻の場合には、保護者だけでなく、先生方にもすこしだけ気を付けていただかないと、怪我が悪化したり、病気でも気が付かないということになりかねません。
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まとめ
工夫の必要な感覚過敏と注意の必要な感覚鈍麻
感覚過敏とは?感覚鈍麻とは?
感覚過敏の対処法
感覚鈍麻と対処法