自閉症 や アスペルガー の寿命が36歳という研究データーがあります。
今回は、この研究データーが示す死因「事故(溺死)」、「自殺」、「心臓病」をそれぞれ見ていきましょう。
自閉症やアスペルガーはなぜハイリスク群と言われるのでしょうか。
自閉症やアスペルガーの寿命が36歳と言われる理由②
事故(溺死)
溺死というデーターに、みなさん「ハッ」っとさせられたのではないでしょうか。
自閉症やアスペルガーのお子さんは水が好きです。
もちろん、水が身体にかかることを嫌うお子さんもいますが、水道水が流れる様子、川の水が流れる様子を好んで観察するお子さんも多くいます。
お家のお風呂場もそうですが、近所に川や海があるお家では、お子さんが身を乗り出して水の様子を眺めている姿を目にしたことが何度かあると思います。
また、お家であれば、水道の水が浴槽に入っていく様子を眺めている姿を目にしたこともあるかと思います。
アスペルガーや自閉症のお子さんは、水に触れることを嫌がるお子さんであっても、比較的水を眺めていることが好きなお子さんは多い傾向にあります。
さらに自閉症やアスペルガーのお子さんは勝手に家を出て行ってしまうこともありますので、外で事故に合う可能性もあります。
ひとりでお家を出て、視界に入った川や用水路を眺めている間に事故にあうということは十分に起こり得ることです。
お家のなかでも、ひとりでお風呂場の水を出し長い時間遊んでいると事故にあう可能性も考えられます。
ですので、自閉症やアスペルガーの最も多い死亡理由が溺死という結果は、自閉症の特性的な部分が大きくあらわれているように感じます。
自殺
自閉症やアスペルガーなどの発達障害を抱えるお子さんは、他の子供よりも些細なことで注意されることが多くあります。
また、できない事も多くありますし、できるようになるまでにも時間がかかります。
そのことからも自己肯定感が下がり、うつ病や適応障害などの2次障害を併発する可能性があります。
また、他の子と少し違うということから「いじめ」にあう可能性もあります。特に先生からの注意が多いということは、クラスのなかでも悪目立ちする可能性があります。
「いじめ」もまた、人から受け入れられなかったという自己否定につながってしまいます。そして不登校へのきっかけ作りにもなってしまいます。
また、子供の頃はそれなりに周囲に馴染み、発達障害だと気が付かなかった大人の場合でも、社会に出てから「つまづく」ことがあります。
仕事上のケアレスミスが多い、マルチタスクがこなせない、優先順位がわからない、臨機応変な対応ができない、約束の時刻を守れない、などの理由から職場に居場所が作れず、職を転々とする方もいます。
この場合は、精神的安定だけではなく、経済的安定も望めなくなってしまいます。
これらの理由から2次障害を引き起こし、自殺へとつながる可能性があると予測することができます。
また、大人の場合ですとうつ病の診断が難しいということも原因のひとつかもしれません。
うつ病や適応障害と診断を受けたのに、実は発達障害だったということもあるかもしれません。
うつ病やパニック障害、適応障害、どれも同じことが言えますが、その背景に隠れている原因がわからない限り確定診断は本当は難しいことなのです。
特に背後に発達障害が隠れている場合は、神経症だけの治療を続けて改善が望めるわけではありません。
そのこともまた、自殺率につながっている可能性も考えられます。
心臓病
自閉症やアスペルガーが40歳未満で亡くなる理由として3番目に多い理由として心臓病がありますが、実は自閉症と心臓病の因果関係はわかっていません。
今後の研究で因果関係が解明されていくとは思いますが、現状一般的に考えられている理由としてはストレスの多さではないか、と言われています。
続きはコチラ⇩
自閉症やアスペルガーの寿命が36歳と言われる理由③
自閉症やアスペルガー関連記事はコチラ⇩
発達障害の二次障害って何?つまずきの原因とは②
物忘れがひどい発達障害。その理由は?
発達障害の療育に有効な療育施設とその費用
その他にはこんな記事もあります。⇩
アスペルガーの恋愛 アスペルガーはADHDに惹かれる?
切り替えることが苦手? ~時間通り動けない~
アスペルガーの子供の友達の作り方~受け身型~
まとめ
自閉症やアスペルガーの寿命が36歳と言われる理由②
事故(溺死)
自殺
心臓病