子供に 発達障害 を カミングアウト すべきなのでしょうか。カミングアウトをするとしたら、タイミング的にはいつがよいのでしょうか。
今回は、子供への発達障害のカミングアウトを実例を交えてご紹介いたします。
- 目次 -
子供に発達障害をカミングアウト【実例】
発達障害をいつカミングアウトすべきか
子供に発達障害だとカミングアウトする3つのポイント⇦カミングアウトのタイミングや注意点
上記原稿でご紹介した通り、カミングアウトはお子さんの理解力や必要性、年齢に応じてタイミングをはかるべきです。
今回は、実際に我が家ではどのようにカミングアウトをしたのか実例を交えてお伝えいたします。
幼児期の発達障害のカミングアウト
幼児期は、発達障害の特性を良い方向へ捉えること、また怒りの沸点が低くならない事を目標にカミングアウトを行いました。
神様からのプレゼント
- すぐに記憶できる力
- ブロックやパズルが得意なこと
- いろいろなことに興味のあること
- なんでも挑戦すること
- 素直なこと
息子(アスペルガー&ADHD)の特性の良い面を神様からの贈り物として伝えました。
一般的に考えて、興味の移り変わりが激しいということはマイナス面なのかもしれませんが、いろいろなモノに興味があるということは、ある意味では賢さとも捉えることができます。
ですので、幼児期にはマイナス面ではなくプラス面として、自分の特性を捉えることのできるように工夫して話しました。
また、上手くできないと怒るという特性もありますが、その点にかんしては、
- すぐに怒るとちいさい人間になるよ
- 怒らなくても、修正すればいいんだよ
という言葉がけをし、マイナスの行動を叱ることなくプラスの行動に変える努力をしました。
ADHDの特性には衝動性というものがあり、「幼児期では怒りやすい」、「大人になってからは言葉での攻撃」というカタチになり特性があらわれてしまうことがあります。
ですので、なるべく怒りの沸点を低くするよう親自身が細かいことでは怒らず、子供が怒っても、「怒っても解決しないよ。工夫すればいいよ。」ということを教えていく必要があります。
発達障害の問題行動は叱ってもよくなりません。ですので、良い行動をした時に褒める・お礼を言うなどして、プラスの行動を増やしていくことが大切です。
親が感情的に怒れば、後に子供も怒りのコントロールが難しくなりますので、おおらかな気持ちで接するようにしましょう。
特性に関してもネガティブな表現は避けポジティブな表現を伝えていくようにしましょう。
小学校入学時の発達障害のカミングアウト
小学校入学時には、主に身体的な特性を話しました。
身体的な特徴
- 痛いのがわからないから、もし転んだり階段から落ちたら先生に話す
- 夏場は体温調節ができないから、休み時間には保健室で身体を冷やす
- 身体が熱くなると頭が痛くなるから保健室に行く
幼稚園の頃は先生方も注意をしてみてくれますが、小学校に入学すると先生方の目が行き届かなくなります。
例え、先生に声掛けをお願いしたとしても、基本的には自己申告する力が必要となります。(付けた方がよい力です)
お友達の関係
- 遊びのルールがわからない時には先生に聞く
- お友達に嫌なことをされたら「やめて!」と言う
- 何か聞かれて困ったら、「ちょっと待ってね。」と言う
学校で困ったことが起きたとき
- 授業中、お手洗いに行きたい時には「お手洗いに行ってもいいですか?」と先生に聞く
- 何か困ったら「何にどう困っていて、どういう気持ちなのか」先生に話してみる。
- 先生に伝え方がわからない時には親に相談する。
もともと発達障害の子供は「人に聞く」ということが苦手です。かつ、嫌なことを「イヤだ」と言えない特性もあります。
ですので、先生に聞くことや、お友達に嫌なことをされて「やめて!」と言うことも、とても勇気のいる行動です。
我が家の場合、低学年で目標としたことは、お友達を作ること、遅れてもいいから学校へ通えること、そして人に聞く(質問する)力を付けることです。
お子さんによってタイプが違いますが感覚過敏や感覚鈍麻がある場合は身体的特徴と対処法を教えた方が怪我や病気が減ります。
また、最低限の学校の過ごし方やお友達との接し方も教えておいた方が、お子さんが学校で困ることが少し減るように思います。
小学校中学年での発達障害のカミングアウト
3、4年生になると、自分と周囲との違いに気が付き始め質問されるようになります。同時に何で自分だけみんなと違うのかという質問もされます。
このタイミングは発達障害のカミングアウトをするタイミングとしてとても重要です。
それは、子供自身が疑問に感じ、理由を知ろうとしている瞬間だからです。
我が家では「発達障害」という言葉は使わず人と違う理由を説明しました。
人と違う理由
- 脳の作りが違うから考え方も受け取り方も感じ方も違う
- 脳が上手に命令を出せないから、頭ではわかっていても、身体は別のことをしてしまう
- 脳が上手に情報を整理できないから、うまく言葉でまとめられない
- 聞き取り辛い音があるから、人の話がよく聞こえないことがある
- 見える範囲が他の人よりも狭い
対処法
- 自分の考え方を持つことは良いことだけど、他の人がどう考えるのか知ることも生きやすさにつながる
- 何て言えばいいかわからないときは無視をするのではなく、「上手く言えない。ごめんね。」と言う
- 「やめて」と言われたことは、嫌だと思われているからもうやらない。
- よく聞こえなくても、話し手の方向へ身体を向ける
- 相槌を打ってから話す
こちらもお子さんにより、困っていることは違うと思いますので、理由と対処法をわかりやすく説明すればお子さんにもなんとなくわかるはずです。
息子の場合は、「普通の人がどう考えるのか教えて。」と、頼まれましたので、一般的な考え方を説明するようにしています。
一般的な考え方を知識として知ることは、生きやすくする術でもありますので、もしお子さんに聞かれるようなことがあれば説明しても良いと思います。
その時は、お子さん自身の考えをまず受け入れ、別の考え方もあると教えてあげると、素直に話を聞きます。
お子さんの考えを否定してしまうと、「どうしてわかってくれないの?」と不安に思い、その想いを上手く伝えられず怒りに変わってしまうことがありますので気を付けましょう。
発達障害のカミングアウトで注意すべきこと
お子さんの年齢と理解力に応じてカミングアウトを少しずつしていくことになると思いますが、あくまで本人の許容範囲内におさめることが大切です。
発達障害のお子さんの場合、理解しているようで理解していないことも多いですし、数日たてば忘れてしまう可能性もあります。
同じ質問を何度もされることもありますが、冷静に答えるようにしましょう。
または薬を飲めば治ると勘違いしてしまうお子さんもいますので、治す治さないではなくあくまで人間のタイプが違うだけであり、悪いことではないと伝えることも大切です。
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まとめ
子供に発達障害をカミングアウト【実例】
発達障害をいつカミングアウトすべきか
幼児期の発達障害のカミングアウト
小学校入学時の発達障害のカミングアウト
小学校中学年での発達障害のカミングアウト
発達障害のカミングアウトで注意すべきこと