自己肯定感 が 低い のは発達 障害 だけが原因ではないのではないでしょうか。
健全な親子関係が築けず、自己肯定感が育めない結果、さまざまな心の障害(病気)を招いてしまうこともあります。
そして、自己肯定感が上手く育めなかったことが、現代の育児ブームを巻き起こしたひとつの要因となったのかもしれません。
自己肯定感が低いのは発達障害だから?日本人だから②?
健全な親子関係とは
前編では、日本人の親子関係が第二次世界大戦以降から希薄になり、そのことにより健全な自己肯定感を育むことができなかったのではないだろうか、という内容をお伝えいたしました。
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自己肯定感が低いのは発達障害だから?日本人だから①?
これは、養育者不在の状況が悪いわけでも、両親共働きが悪いわけでも、ひとり親が悪いわけでもありません。
健全な親子関係が築けなかったことに原因があるのです。
例え、専業主婦の母親がいたとしても、その母親が父親の悪口を言う、子供の悪口を言う、これでは健全な親子関係は築けません。
自己肯定感の高さとは、ただ単に褒めれば育つものではありませんし、専業主婦(専業主夫)になれば解決できる、という問題でもありません。
子供とどれだけ長い時間一緒にいたかという時間の長さよりも、どう関わったかという質の方が大切なのです。
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自己肯定感を上げるためには親ばかになれ!
第二次世界大戦以降、日本は親子関係が希薄になり始め、それ以降も高度経済成長期、女性の進出と増々親子関係が希薄になる一途を辿り、健全な親子関係がよくわからないまま、現代までたどり着いてしまいました。
その結果として、自己肯定感の低い人間が育つ傾向にあったのか、現代社会ではさまざまな心の問題を抱える大人が増えたように思います。
20年ほど前より、トラウマやアダルトチルドレン(心理学用語ではありません)、モラトリアム、PTSDなどが一般的によく聞かれる用語となりましたので、その頃から問題が表面化し始めたのかもしれません。
最近では「毒親」という表現を耳にするようになりましたが、これもまた親子関係が適切ではなかった、もしくは健全な親離れ・子離れができなかった、という意味なのだと思います。
このように少しずつ、親子のあり方というものに疑問を抱く声が増えたのでしょう。
そして、現在では過度な育児ブームに火がつき、どうしたら自己肯定感の高い子供になるのか、どうしたら苦しまず人生を送れるのか、子供にとって何が最善なのかを考える親が増加しているように感じます。
育児ブームの問題点
育児ブームは悪いことばかりではありません。
両親がしっかりと子供と向き合うきっかけにもなりましたし、子供にとってどうすることが一番良いのか考えるきっかけにもなりました。
ですが、育児が育児本通りにいかず、悩んでしまう母親も増やしたように思います。
子供の成長は個々により異なる
小さい頃ですと、寝返りをうつのはいつごろ、夜泣きはいつごろ、ミルクは3時間おき、断乳は何歳、離乳食開始はいつ頃、つかまり立ちはいつ、発語はいつ、2語文はいつ、3語文はいつ、など育児本には書かれています。
参考程度に読むなら構わないのでしょうが、基本的に日本人は生真面目ですのでその通りでないと不安を覚えてしまう方が多く存在します。
子供の成長には、その子その子の速度があるのですが、育児本や過度な周囲からの干渉によりかえって育児がストレスになってしまうこともあります。
家族だけなら暖かく子供の成長を見守ることができても、育児本や周囲の干渉が入ると、子供の「出来ない部分」にばかり目がいき、子育てに躍起になってしまうこともあります。
子供のタイプによりしつけ方は異なる
しつけに関しても、子供はひとりひとりタイプが違うのでしつけ方も異なるものですが、しつけ本の流行にのったしつけをしてしまうこともあります。
犬の場合でも犬種によって、しつけかたは変わります。ですので、人間も同様、個々によってしつけの方法は変わるものであり、このやり方が正しいという1つの答えは存在しません。
ですが、世間の流れが「褒める育児がよい」と、言う流れですと、うまく叱ることのできない親が増えた傾向にあります。
「褒める=認める=承認」とはなりません、褒めるにも褒め方があり、叱ることが大事なタイミングもあります。
「褒める・叱る」を上手に使い分ける技量とタイミング、これは各お子さんの発達具合や年齢により異なるものです。
ですので、育児本通り行動してもうまくいかないこともあります。
その点を考慮していないと、「育児本通りにやったのに、家の子はダメだった。」と、悲観する結果につながってしまいます。
女性の負担が増す結果
また、育児ブームの問題点として考えられることは、過度な育児ブームにより女性の負担が増えたことではないでしょうか。
女性の社会進出により、出産後も女性は好きな仕事を外で続けられるようになりました。
その他にも家庭のために外で仕事を続ける女性も増えました。
現代の女性は、仕事、家事、育児、場合によっては介護とひとりではやりきれない量の作業をこなさなければならなくなりました。
子供の教育にも関心を向けなければなりませんし、保育園や幼稚園、小学校など親子参加型の行事にも参加しなければなりません。
昔は親が行く行事と言えば、運動会や参観日くらいでしたが、いまでは多種多様な行事が存在します。
また、治安の良くない地域では、小学校になっても親の送迎を推奨している学校さえあります。
担任の先生によっては、漢字や計算ドリルの答え合わせを親御さんにお願いしている方もいますので、就園や就学だけでも親御さんの負担は増しているようです。
また、学力格差の問題もあり、早期教育や塾にお子さんを入れるご家庭も以前より増しています。
中学受験も過熱化し、女性の負担は家事や育児、仕事だけではなく、学校行事や学力面、教育面でも重くのしかかっているという現状があります。
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続きはコチラ(自己肯定感を高める教育=英才教育ではありません)⇩
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まとめ
自己肯定感が低いのは発達障害だから?日本人だから②?
健全な親子関係とは
育児ブームの問題点