発達障害の 感覚 過敏 は周囲からの理解が得られない事からワガママだと思われがちです。感覚過敏があることにより、子供自身も辛いのですがさらに周囲から注意をされ苦しむことになります。
感覚過敏は、ワガママでも甘やかしているわけでもなく、生きづらさなのです。
感覚過敏はわがままではありません!②
子供自身もつらい感覚過敏
前半では、感覚過敏とはどういうものなのか、そしてなぜワガママだと捉えられてしまうのかご紹介いたしました。
感覚過敏はワガママだと捉えられ治そうとする大人の方がいますが、感覚過敏は矯正できません。
生まれつきの感覚ですので、年齢とともに緩和されることを待つしかありません。
感覚過敏は生きづらさです。感覚過敏を持つ子供自身が一番辛い思いをしているということを忘れてはいけません。
また、発達障害のお子さんを持つ親御さんは、感覚過敏がいかに大変なのかをわかっています。
ですが、周囲の大人からの理解はなかなか得られないという現状があります。
例えば、子供にしてみれば、
- 偏食の子供の場合にはある特定の食べ物が砂のようにジャリジャリして食べられない。それなのに強制的に食べさせられる。
- 洗髪やシャワーも針でさされるように痛いのに毎日お風呂にはいらないといけない。
- 雨や風があたっても痛いのに、毎日登校しなければならない。
- 服や下着の感触が痛いのに服を着ていなければいけない。
さらに爆発音のような音の響きや、まぶしすぎる光に耐え、毎日を過ごしています。
発達障害の子供を持つ親御さんは子供がどれほどの苦痛に耐え、日々を過ごしているのか理解しています。
ですので、お子さんが少しでも心地よく過ごせるように、調理を工夫したり、お裁縫をしたり、苦手なお風呂(水)も楽しく入れるようお風呂のなかの遊びを考えたりと、日々工夫して過ごしている方が多いです。
感覚過敏はお子さん自身も辛いですし、親御さんにとっても辛いことなのです。
感覚過敏はワガママではない
感覚過敏を持つお子さんが、朝洋服をきて集団登校をし学校で一日を過ごすということは容易なことではありません。
朝、洋服を着る時点から感覚過敏との闘いです。お家を出れば、苦手な車の音、まぶしい光にさらされます。
集団行動が苦手ですので、集団登校もなかなか大変です。人との距離感がないので、ぶつかってしまうこともあります。
さらに、私たち定型発達の人間とは、見え方も聞こえ方も違います。
私たちよりも視界もせまく、遠くの音も近くの音も同じように聞こえてしまえば、危険を察知することも難しいのかもしれません。
そのような状況のなか、学校ひとつとっても一生懸命登校しているのです。なんとか定型発達の作った社会に適応し、生きていこうと頑張っています。
ですが、どれだけ頑張っても食べられないものがあればワガママ、着られないものがあればワガママ、居ることが難しい場所があればワガママ、と捉えられてしまうのです。
そして、親御さんがいくら工夫をしても、その工夫を「甘やかしている」と言う人がいます。甘やかしではなく、この社会で生きていくための工夫なのです。
感覚過敏はワガママではなく生きづらさなのだと理解できなくても、せめてそっとしておいてくれる寛容さが社会にあってもよいのではないでしょうか。
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工夫の必要な感覚過敏と注意の必要な感覚鈍麻
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まとめ
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