発達障害があるとちいさい頃から困るのは 癇癪 の対応ではないでしょうか。
家のなかだけならまだしも、外出時や親戚がいる場での癇癪はなかなか理解されず、なかには癇癪をおさめるために得意げに「飴やお菓子」を与える年配の方もいらして、悪い習慣が身についてしまい、更に苦労することも・・・。
発達障害の癇癪はどうすればいいの?癇癪の対処法
癇癪の原因
1歳過ぎか2歳ころから癇癪ははじまります。癇癪は、泣く・大声をだす・ひっくり返る・投げる、暴れる、叩く蹴る、などその子その子によって違いがあります。
癇癪の原因は、やはり言葉の遅れやうまく言いたいことが伝わらないことによるフラストレーションが大きな要因となるようです。
大人でも自分の言いたいことが相手に伝わらないとストレスを感じることがありますが、発達障害を抱える子供は何年ものあいだ、自分の伝えたいことが相手にうまく伝えらない状態が続くわけですから、フラストレーションが溜まるのも当然です。
特に変化を嫌ったり感覚過敏のある子どもはストレスをためやすい状況にあるのかもしれません。
それでは、ストレスをためないためにどうすればよいのでしょうか。
癇癪が起きやすい状況を作らない
まずひとつ目に発達障害のある子供たちは習慣化がしやすいです。
例えば、スーパーでお菓子を買ってもらうと、スーパーに来たらお菓子を買ってもらえると学習します。ですので、もしお菓子を買わない日があればとても混乱し癇癪を起してしまいます。
それは自動販売機でジュースを買う、ガチャガチャをするなどにもあてはまります。
大人からみればわがままな子供にみえるかもしれませんが、発達障害の子供にとっては「いつもと違う状況に混乱してしまう」のです。
とはいえ、全く買わないということはできません。ですから、自動販売機でジュースを買うときやスーパーでお菓子を買い与える時には、「〇〇だから、今日は特別だよ。」と話し、それがいつものことではなく特別なことということを伝えることが大切です。
または、スーパーへ行く前に「お菓子を一つだけ買っていいよ。」とあらかじめ約束を決めてからおでかけすることです。
小さいころは、なるべく今日の予定を説明し、予定通り1日を進めることで子供は安心します。
もちろん、年中さん年長さん頃には予定を崩すという訓練も必要になりますが、小さいうちはなるべく予定通りいち日を過ごし子供を安心させてあげましょう。
このとき、言葉がわからないお子さんもいらっしゃいます。その場合は、絵や写真を使うと視覚的に理解できます。
最近は、スマホを持っている親御さんも多くいらっしゃいますので、写真を撮ることもみせることもそれほど難しくはないのではないでしょうか。
癇癪への対応方法
癇癪をなるべく予防しても、まったく癇癪が起こらないという状況はあり得ません。発達障害の子は言葉の遅れがありますので癇癪は起こります。
では、癇癪が起きてしまった場合はどうすればよいのでしょうか。
- タイムアウト法
- 絶対に譲らない
- 気持ちを代弁する
タイムアウト法
癇癪を起してしまったら、その場から離れ静かな場所へ移動しましょう。そして、子供が落ち着くまで静かに待ちます。話しかける、叱るなどの行動はせず、静かに待ちましょう。
子供が落ち着き話せる状況になったら、叱ることなく静かに説明をしましょう。
絶対に譲らない
一度、ダメと言ったことは最後まで貫いてください。ここで譲ってしまうと、癇癪を起せば言うことを聞いてくれると誤った学習をしてしまいます。
どのようなことでも、絶対に譲らない姿勢を貫いてください。
気持ちを代弁する
発達障害の子供は言葉の遅れや自分の気持ちをうまく伝えられない傾向があります。今のお子さんの気持ちを代わりに代弁してあげましょう。そうすることで、理解してもらっているという安心感を与えることができます。
また、こういう時にはこう言えばいいんだというインプットにもつながります。
癇癪の最終手段
どうしても癇癪がおさまらない時には、担いでお家にかえるという最終手段があります。もちろん、感覚過敏がありますので触られることや抱かれることを嫌がります。
ですから、これは本当に時間のないときや急いでいるときなどの最終手段です。お家までいかなくとも、意外と場所が変われば癇癪がおさまることもあります。
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まとめ
発達障害の癇癪はどうすればいいの?癇癪の対処法
癇癪の原因
癇癪が起きやすい状況を作らない
癇癪への対応方法
癇癪の最終手段