発達障害を抱えるお子さんは、なかなか 切り替える ことが難しいという事態がおきます。そのため時間通り生活が進まず、お子さんの生活も親御さんの日常も忙しいものになってしまいます。
切り替えることがうまくいかず、思うように日常生活が送れない場合はどうしたらよいのでしょうか。
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発達障害の子供は切り替えることが苦手?~場所を変えた結果~
切り替えることのできない問題点
発達障害のお子さんは、過集中が影響し切り替えることがなかなか難しいということが日常生活のなかでおきます。
のんびりしていて朝なかなか家を出られない、のんびりしていて夜なかなかお布団に入れないということはありませんか。
幼児期はあまり支障がなかったかもしれませんが、小学校になるとのんびりしていては時間が足りなくなってしまいます。
そのための方法として、部屋の整理整頓や、タイマーの使用、細かな声掛けなどをご紹介いたしました。
切り替えがうまくいかないので場所を変えた
我が家の息子・ハル(ADHD&アスペルガー)は、部屋の整理整頓や声掛け、タイマーやタイムスケジュール法が、小学生になるとうまくいかなくなってしまったので、思い切って「場所を変える」という手段を試してみました。
今回は、その後どうなったのかお伝えいたします。
ひとりで学習できるようになるまで
ハルはとても切り替えが悪く、学校から帰ってきても数時間お風呂で遊び、その後、数時間かけて夕食、ブロックやミニカーで遊び始めると夜中まで遊んでいる状態でした。
勉強も10分で終わるものが、なかなか始められず何時間もかかってしまい、そのため我が家では喧嘩になることも多くありました。
そこで、思い切って「場所を変える」という手段に切り替え、勉強は塾の自習室でやらせるようにしました。
学校が終わると、そのまま塾の自習室へ行き、学校の宿題や塾の宿題、毎日のドリルを終わらせるようにしました。
今までは親である私が一緒に勉強をみていたので、ひとりで勉強をするということはハルにとっては初めてのことです。
初めのうちは、何をやってよいかわからず困ってしまったようですので、予め学習するページをコピーしてもたせました。
1時間したらお迎えに行くようにしていたのですが、学習した個所を見てみると問題は解いてあるけれど、答え合わせはしていない状態でした。
もちろん、人に聞くということが苦手な子供ですので、わからない問題も放置していました。
そのとき、自習室で先生が横についていてくれる機会に恵まれました。まずは先生と一緒に問題を解き、わからないところを説明して頂きました。
その後は、わからないところを質問しにいけるようになりました。
先生も、「ここまで終わったら持っておいで。」と、声をかけてくださるようになり、息子は徐々にひとりで勉強することができるようになりました。
一人で勉強することができ、質問できるようになるまで3か月かかりました。
今では過集中のため、なかなか切り上げてくれないので時間を1時間ではなく2時間にし、学習は自習室で行わせています。
場所が変わると切り替えることができる
実はたまに自習室をのぞきに行くことがあるのですが、息子はもくもくと問題を解いています。
お家では1問解いてはどこかへいってしまい、次の問題に入るまで30分もかかるのに、塾ではどこかへ行くこともなく、席に座り問題を解いています。
お家と塾の何が違うのかと聞くと、「塾の方が静かだし、遊ぶものもないし、みんなやっているから。」と、言います。
やはり、お家だと視界にいろいろな物が入ってしまい、さまざまな電化製品の音がするので、集中できないようです。
また、「みんなやっているから。」というのは、模倣する力が強い息子ならではの行動でもあります。
お家だとなかなか宿題に取り掛かれませんが、塾は勉強をする場所だと学習してしまえば、塾という場所にいくだけで、切り替えがスムーズにいきます。
塾以外でも図書館でもスムーズに勉強に取り掛かれますので、近くに図書館のある方は図書館で試してみてもよいかもしれません。
ですが、この場合、図書館が遊ぶ場所だとすでに学習している子供の場合は難しいかもしれません。
何をする場所なのか、はじめに認識させることが大切です。
場所を変えた結果
その後のお家での様子は、塾から戻ると食事をすませ、ミニカーやブロックで遊び、時間になると習い事に行き、お風呂に入り、絵本を読んで就寝という順番になっています。
お風呂で遊んでしまい、眠るのが遅くなることはありますが、親子喧嘩はずいぶんと減りました。
お風呂はあらかじめ時間を決めてはいるのですが、なかなか時間通りにはでてきてくれません。そういう時は「あと何分ででられそう?」と聞き、再度時間の約束をします。
決めた時間にでてきたら、「お風呂出てくれてありがとう。」と、声をかけるようにしています。
すると嬉しいようで、「時間割の確認をしよう。」と、自ら時間割の確認をすることもあります。
息子も自習室で宿題を終わらせることで、「いつ宿題始めるの?」、「あと何分したら始めるの?」としつこく聞かれることがなくなり、お家ではのんびりと過ごしています。
もちろん、お家でも復習しますので、その時はまだ一緒にやらないとできませんから一緒にやりますが、その時は明日は塾のテストなどかなり切羽つまった状況のときです。
それ以外では、勉強というよりは教科書の文章を読み、国語ならその後の物語を考えてみたり、算数や理科、社会では問題の出し合いをし、遊びを交えて学習するようにしています。
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まとめ
発達障害の子供は切り替えることが苦手?~場所を変えた結果~
切り替えることのできない問題点
切り替えがうまくいかないので場所を変えた
ひとりで学習できるようになるまで
場所が変わると切り替えることができる
場所を変えた結果