自 閉 症 と アスペルガー 症候群とは何が違うのでしょうか。
現在では、自閉症スペクトラムと統一された呼び方をしますが、以前は自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群とわけた考え方をしていました。
現在でも、一般的には自閉症、アスペルガーという言葉が認知されています。
- 目次 -
自閉症とアスペルガー症候群とは何が違うのか?
以前の自閉症とアスペルガー症候群
以前は、自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群とわけて考えられていました。
自閉症
- 知的な遅れがあり、3歳までに言葉を発しない
高機能自閉症
- 知的な遅れを伴わず、3歳までに言葉を発しない
アスペルガー症候群
- 知的な遅れを伴わず、言葉の遅れもみられない
このように知的な問題と言葉の遅れの有無により、だいたい診断がわけられていました。
現在では、自閉症スペクトラム症(連続体)として考えられていますので、これまでのように別々の障害として考えることはありません。
現在の自閉症とアスペルガー症候群
自閉症スペクトラム障害
- 自閉性障害
- アスペルガー障害
- 特定不能の広汎性発達障害
- 小児期崩壊性障害
現在使用されているDSM-5では、自閉症やアスペルガー症候群というわけた考え方ではなく、上記のものを含む連続体として「自閉症スペクトラム障害」と、考えられています。
一般的な自閉症とアスペルガー
医学的な表現ではなく、一般的には「自閉症」「アスペルガー」と呼ばれることがまだまだあります。
世間一般的な表現としては下記のように呼ばれることがあります。
自閉症
- 知的な遅れがあり、言葉の遅れがみられる
アスペルガー
- 知的な問題も言葉の遅れもない
ですので、以前は「自閉症」と呼ばれていたものは自閉症であり、「高機能自閉症」「アスペルガー症候群」と呼ばれていたものが「アスペルガー」と呼ばれる傾向にあるようです。
アスペルガーと自閉症は何が違う
自閉症もアスペルガーも「社会性」「コミュニケーション」「想像力」の欠如という点では同一の症状を示します。
ですが、アスペルガーはコミュニケーション能力の欠如は認められますが、言葉自体の遅れはありません。また知的な遅れもありません。
ですので、一見して自閉症スペクトラム障害だとはわかりづらいケースも往々にしてあります。
実際に育ててみると、
アスペルガー
- 競争心が高く、常に一番でいたいという思いから物事をマイペースにすすめる。
- こだわりが強く、自分が絶対的に正しいと思い込みから決して他者に譲らない。
- 一度誤学習したことを、再度上書きすることが難しい。
- 言葉で喋るよりもメモにした方が伝わる。
自閉症
- 人は人、というようなマイペースさがある。
- 人への関心が薄い。
- こだわりは強いが、説得すれば多少譲ってくれる。
- 人前での常同運動がある
おおまかに書きましたが、自閉症とアスペルガーは育ててみると違いがあります。
ですが、療育の上では自閉症とアスペルガーを区別する必要はなく、医学的にもさほど意味のないことだと思います。
自閉症とアスペルガーの違いがあるとすれば
もし、この違いを説明するとすれば、ひとつに挙げられるのは知能指数でしょう。
アスペルガーは知的な問題がないため、他者と自分を比較することが可能です。
負けず嫌いという点も、やはり他者と自分を比較していますし、人前での常同運動が少ないという点でも他者から自分がどうみられるのかがわかっていると考えることができます。
自閉症とは、一般的に知的な遅れを伴いますので、アスペルガーと比較すると自分と他者との線引きが薄いのかもしれません。
ゆえに、他者への関心が薄く我が道をゆくマイペースさを持っていると言うことができます。
人前での常同運動も、他者を意識していない、もしくは自分と他者との線引きがうすいためおかしいとは思わないと考えていると、考えることができます。
自閉症とアスペルガーの育て方
現在では、自閉症もアスペルガーも自閉症スペクトラムと考えられていますので、このふたつをわけることに意味はありません。
ですが、育てる上ではアスペルガーの方が、負けん気が強く、絶対に自分が合っていると考えている点がありますから、まさに「あー言えば、こう言う状態」に陥りやすいのかもしれません。
ですので、「自閉症とアスペルガーでは、育て方が多少異なる点もある」と、いうことができます。
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まとめ
自閉症とアスペルガー症候群とは何が違うのか?
以前の自閉症とアスペルガー症候群
現在の自閉症とアスペルガー症候群
一般的な自閉症とアスペルガー
アスペルガーと自閉症は何が違う
自閉症とアスペルガーの違いがあるとすれば
自閉症とアスペルガーの育て方