神経質 ?熱血?おおらか?発達障害のお子さんは、どのタイプの先生と相性がよいのでしょうか。
春から担任の先生が変わった子供達もたくさんいます。
今年の先生はどんな先生かな?今年は無事に学校に通えるかな?と、ドキドキしている親御さんも多いのではないでしょうか。
神経質?熱血?おおらか?どのタイプの先生と相性がいいの?
あたり?はずれ?
保護者の間では「今年の先生はあたり。」「今年の先生ははずれ。」と表現する方がいます。
人様に対してこの発言はどうかと首をかしげたくなりますが、「良い指導をしてくれる先生のクラスになりたい。」と、思うのは誰しも同じことです。
では、「良い先生」とはどのような先生でしょうか。
「良い先生」という定義はご家庭によっても、お子さんによっても、親御さんによってもまったく異なるものです。
ですので、Aさんにとって良い先生が、Bさんにとっても良い先生とは限らないのです。
例えば、私が個人的に考える良い先生とは、「子供ひとりひとりの力量を見て、褒めることも叱ることもできる先生です。」
障害の有無に関わらず、子供達にはそれぞれの発達速度があります。性格も特性もひとりひとり全く異なります。
ですので、例えできていると言い難い状況であっても、その子が最大限の努力をしたのなら、「良かった!」と短く一言で褒めることができる先生は素晴らしい先生だと思います。
ですが、逆にどれだけ良くできていても、明らかに手を抜いているとわかるときには、「まだ、できるよね?」と、励ますことも大切だと思います。
先生方はたくさんの生徒を抱えています。それでも、ひとりひとりの性格や特性を理解している先生がほとんどです。
1人の生徒に長く話しをすることは難しいと思いますが、それでも一言でも声をかけてくださる先生は、子供のことをよく見ている先生だと思います。
これは、あくまでも私の個人的な意見であり、私にとっての良い先生です。
なかには、「同じことをしたのにAさんは褒められて、Bさんは叱られた。えこひいきだ。」と、言うお子さんや親御さんもいるかもしれません。
ひとつのボーダーを決めて、それよりもできていれば褒められて、できていなければ叱られる、という構造の方がわかりやすいのかもしれません。
もちろん、そういう先生を「平等」と言い、「良い先生」と呼ぶ親御さんもいます。
ですので、「良い先生」という定義は、そのご家庭によって全く違うものだと言うことができます。
発達障害の子供と相性の良い先生
私達親が思う良い先生と、発達障害の子供が思う良い先生にはズレがあるようです。
私達親にとっての良い先生は、細かな指導や配慮をしてくれる先生のような気がしますが、意外と子供にとっての良い先生は「細かなことを気にしない、肝っ玉母ちゃんのような先生」だったりします。
熱血な先生や細やか(神経質)な先生も教育熱心で良い先生が多いのですが、発達障害の子供とはあまり相性が良くないケースが多いようです。
心は熱血でも話し方が脱力系であったり、大雑把な肝っ玉母ちゃん系の先生ですと、割りと登校できてしまうことがあります。
親からすると、「あんなに脱力していて大丈夫?」、「あんなに大雑把で大丈夫?」と、感じるような先生であっても、実際は子供のことをよく見ている先生がほとんどです。
(※注意が必要な先生は、本当にやる気がなく脱力している先生、そして本当にてきとうで大雑把な先生です。この場合には、子供達を見ていない可能性がありますので気を付けなければなりません。)
心は熱血でも話し方が脱力系な先生や、子供のことをよく見ている上での肝っ玉母ちゃん風な先生ですと、おそらく子供達はのびのびと過ごすことができるのだと思います。
発達障害の子供達にとっても、すこしだけ緊張が解されるのかもしれません。
また、質問されたり注意されたりすることが苦手な発達障害の子供達にとっては、細かい質問はせず、軽い注意だけをする先生にもあまり負担を感じないようです。
その他に、相性の良い先生としては、雰囲気が柔らかく話し方が優しい先生です。
発達障害のお子さんは、熱血、俊敏、ハキハキ、というタイプの先生と一緒にいると疲労するようです。
また熱心に一生懸命、生活態度を指導してくださる先生と一緒にいても心理的負担が大きいようです。
逆に学習面で質問をしても「どうしてだろうね?」で終わってしまう先生には、「どうせ、答えてくれない。」と、不信感を持つこともあります。
親にとっての良い先生、子供にとっての良い先生、「良い先生」にもたくさんの定義があります。
私が出会った素敵な先生
ちなみに、私が今までに出会った一番ステキだと思う先生は、以前お世話になった息子の学校の教頭先生です。
息子は集団登校が苦手で、集団登校が出発してから出発していました。ですので、集団登校のすこし後ろを歩いている状態でした。
そのことを教頭先生に謝ると、
「でも、来られているじゃないですか。来られたってことが大切なんですよ。通学路には僕たち教師もいます。旗当番さんもいます。だから、大丈夫です。」
そうおっしゃって頂いたことが、今でも励みになっています。
先生達には見えない親の大変さ、そして子供の葛藤、そういうものを全て知って見守っていてくださったのだと思います。
そして、親だけで抱え込む必要はない、僕たち教師もいる、ということを教えてくださった先生でした。
息子が集団登校をしないということは、先生方にも負担の大きなことだったと思います。
それでも、「来られた」という事実を認め、息子の行動を変えようとはしませんでした。
おそらく、集団登校で登校するように促せば、学校に行けなくなってしまうことがわかっていたのでしょうね。
無理に息子を変えようとはしない、無理に社会の枠に押し込めようとはしない、だからといって放置するわけでもなく、先生方が体制を整える。
こんなことはなかなか出来ることではありません。
子供が発達障害ですと社会から切り離されたように感じることがありますが、こういうことがあると「社会とまだつながっていたんだ。」と、実感することがあります。
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まとめ
神経質?熱血?おおらか?どのタイプの先生と相性がいいの?
あたり?はずれ?
発達障害の子供と相性の良い先生
私が出会った素敵な先生