発達 障害 の 子供 は臨機応変や状況判断が苦手ですが、そこには複雑な日本社会の構造にも原因があります。
また療育を受け社会に適応しているかのように見える発達障害の子供を、定型発達として扱うことにも問題があるように思います。
発達障害の子供は臨機応変が苦手③
現代社会の考え方
現代社会は、日本古来の考え方や風習をもつ方々も多くいます。さらに、相反する合理的な考え方を持つ人も多くいます。
私たち、大人はその両方を理解し使いわけています。
ですが、発達障害の子供がこの相反する考え方を理解するにはあまりにも難易度が高すぎます。
相手がどういう考え方の持ち主で、今はどう振る舞うべきなのかという状況判断ができないためです。
幼少期の頃とは違い大人の考え方には一貫性がなく、覚えたマニュアルが使えなくなるのです。
特に幼少期から療育を受けている発達障害の子供の場合ですと、それなりに社会に適応できているため、周囲の大人も定型発達の子供として扱うようになり困難が増すように感じられます。
早期療育を受けるということ
発達障害を抱える子供の場合、一般的に早期療育が社会に適応していくためには有効といわれています。
いわゆる定型発達の社会で生きていく力をすこしずつつけていくということです。
実際に早期療育を受けたお子さんの場合、または小さい頃から習い事などを通し療育と同じ効果を得ているお子さんの場合、小学校へ入学するころには定型発達の子供とみわけがつかないお子さんも大勢います。
もちろん、専門家や発達障害の子供を育てている親御さんから見ると、姿勢や仕草、筋肉の使い方、動き方、口調から発達障害の子供だと見抜くことはできます。
ですが、特に知識のない大人からみれば、発達障害なのか定型発達なのかみわけがつかない状態にまでもってくることは可能です。
とはいえ、マニュアル的にどう行動をするのか、どう振る舞うのかを覚えているだけですので、実際に頭のなかでは困惑したり、意味がわかっていなかったりすることもよくあります。
それでも、一生懸命マニュアルに沿って行動し、そのマニュアルが通用しないとなれば混乱してしまいます。
周囲の大人も発達障害だとわかっていても、それなりに適応している子供をみると「理解している」と勘違いするのか、「わかっている」と思うのか、定型発達の子供と同じ扱いになります。
例えば、子供から話を聞く場合でも定型発達の子供から話を聞く場合と同じように聞いてしまいます。
ですので、発達障害の子供の言いたいことと、大人の理解が合致しなくなることもよくあります。
また、注意の仕方も「いけない。」というだけで、どうしていけないのかまで説明しなくなる人もいます。
「理解しているように見えるだけ」、「わかっているように見えるだけ」という発達障害の特性を定型発達の大人が忘れてしまうのかもしれません。
早期療育の注意点
早期療育を受けるということは、社会に適応する能力を身に着けるということです。ですが、適応するという能力を身に着けたからこその難しさもまたあります。
では、早期療育を受けなければよいのかといえば、それはまた違います。
発達障害の子供達はいろいろな困難にぶつかりますが、時間はかかっても発達していくものです。いまは、理解できないことでも年齢があがるにつれわかるようになります。
特に早期療育を受けた子供たちは適応するコツをつかんでいますので、例え初めて体験する状況に困惑したとしても早い段階で適応することができます。
ですが、ひとつ気を付けなければならないことは2次障害です。
早期療育を受け発達障害だと周囲からわからない子供は、どうしても定型発達の子供と同じ扱いをされてしまうので、怒られることや注意されることも増えます。
また、自分の言いたい事と、相手の捉え方との違いにフラストレーションを感じることもあります。
ですので、お家ではゆっくり子供の話を聞き、「悲しかったんだね。」「辛かったんだね。」「よく頑張っているね。」と、共感し、褒めてあげることが大切です。
外で厳しい状況におかれているからこそ、「家族は味方だよ。」「出来ても出来なくても、ママもパパもあなたが大好きだよ。」と、伝えてあげることが一番の安心感につながります。
特に臨機応変な対応や状況判断ができないと外で叱られることも増えますので、お家では親ばかなくらい子供を褒めて自信を失わないよう気を付けてあげましょう。
続きはコチラ⇩
発達障害の二次障害って何?つまずきの原因とは①?
発達障害の子供関連記事はコチラ⇩
発達障害の子供は臨機応変が苦手①
発達障害の子供を二次障害で苦しませないための2つの方法
発達障害の子供が小学校に行きたくないと言ったら? ~先生との相性編②~
頑固があらわす意味とは ~発達障害は臨機応変が苦手なだけ~
その他はコチラ⇩
結婚に失敗する大人のADHDの特徴とは①?~会話編~
捨てられないアスペルガー症候群、片付けられないADHD①
感覚過敏はわがままではありません!①
発達障害のある子供の祖父母との関わり方~帰省編~
まとめ
発達障害の子供は臨機応変が苦手③
現代社会の考え方
早期療育を受けるということ
早期療育の注意点