発達障害のお子さんに集中 力 が ない と感じる時には不注意になっていることや、脳内物資の分泌量が低下している場合もありますが、面倒くさいと感じているときもあるようです。
発達障害のお子さんの場合、物事を細かくこなすこともあれば、面倒くさがって大雑把にこなすこともあります。
集中力がないことと、大雑把なことには何か関係があるのでしょうか。
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集中力がないのは面倒くさがり屋だから?
面倒くさがるのは興味がないだけ?
発達障害のお子さんを育てていると極度に集中力のない状態を目にすることがしばしばあります。
そのような時には、たいてい他の物が目に入り注意散漫になっている、もしくは他に気になることがあり注意散漫になっている状態が多くあります。
また、脳内物資の分泌量が低下し、意識がボーとしている状態であることも考えられます。
その他には、アスペルガーやADHD、自閉症スペクトラム障害などの発達障害の場合、自分の興味のあることに対しては高い集中力をみせますが、興味のないことに関しては集中力が著しく低下し集中力がなくなってしまうこともあります。
では、発達障害の子供の集中力がなくなる原因は上記のようなことだけなのでしょうか?
発達障害のお子さんを育てていると「面倒くさい」と、いう言葉を耳にすることがあります。
この面倒くさいの意味することは何なのでしょうか。
何が「面倒くさい」のか?
我が家にもADHD&アスペルガーの息子がいますが、ある特定の状況下の時だけに「面倒くさい」と言い、集中力が低下します。それは、少し複雑な文章を読ませた時です。
「何が面倒くさいの?」と、質問すると、息子は「読むことは得意じゃない」と、答えました。
とは言え、読んだ内容は理解していますし、内容も記憶していますし、要訳もできます。
それにも関わらず「読むことが得意ではない。」と、言う息子の発言の意味を理解するには時間がかかりました。
ですが、これが発達障害の方(子供)の言う「面倒くさい」を考える要因となりました。
「得意じゃない」=「面倒くさい」
人はそもそも得意じゃないことや苦手なこと、興味のないことには、ネガティブな感情を抱きがちです。
ですので、発達障害の方ももちろん苦手なことや興味のないことにはネガティブな感情を抱きます。
その「イヤだな。やりたくない。」という感情が「面倒くさい」という発言につながっている可能性は大いに考えられます。
定型発達の大人が「面倒くさい」と言う時も同様に、興味のないことややりたくないことをやらなければならない時なのではないでしょうか。
そういう時には、大抵やり方も大雑把になるものです。
では、発達障害の方は、なぜ一般的よりも「やりたくない」「面倒くさい」と感じることが多いのでしょうか。
集中力が低いのは情報処理が上手くいっていないから
発達障害の方(子供)が、定型発達の方よりも大雑把で面倒くさがる時には情報処理が上手くいっていない可能性が考えられます。
情報処理が上手くいかず、情報の整理が苦手だから得意ではないということも考えられますし、そもそも初めて挑戦することに対しては未知の領域になるわけですから不安、もしくは面倒に感じるのかもしれません。
先ほど例に挙げた我が家の息子のように、教科書や本は好んで読むの対し文章が複雑、もしくは参考資料が添付されているような読み物の場合には面倒くさがって自分では読もうとせず、集中力が低下するということも情報処理の問題だと考えることができます。
おそらく教科書や本などはただ読むだけですが、参考資料の添付されているような文章ですと情報の処理に苦戦するのでしょう。
まず、文章を理解し、次に参考資料を理解し、最後に本文と参考資料の関連を関係づけなければなりません。
これらのことを、私たちは文章を読みながら参考資料をみて理解しながら、読み進めていくのですが、我が家の息子のようなタイプですと文章を読みながら、参考資料を目で捉え読み進めていくということが同時にできませんので、一つずつ理解しながら進めなければなりません。
1度でできる作業を3段かいにわけなければなりませんので、「面倒くさい。得意じゃない。」と、感じている可能性があると考えられます。
そして、その「面倒くさい」という感情が、「集中力の低下」や「やる気の低下」につながっている可能性があります。
このように情報処理が上手くいかない作業についても「面倒くさい」と感じ、集中力の低下につながってしまいます。
どのような情報が処理できないのか
さきほどは目からの情報がうまく処理できない例をお伝えいたしましたが、情報処理には他にどのような種類があるのでしょうか。
- 耳から得た情報を処理することが苦手
- その場の状況を理解することが苦手
- コミュニケーションをとることが苦手
- 外出することが苦手
- 運動が苦手
- 人の気持ちを考えるのが苦手
- 手順の多い作業が苦手
- 片づけが苦手
その他にもあるでしょうが、共通することは情報を処理しなければならないということです。
「状況を理解して振る舞う(空気を読む)」という事柄ひとつに対しても、私たちは一瞬で目や耳、雰囲気を察し、どう振る舞うべきなのかわかりますが、状況整理の苦手な方にとっては、いくつもの工程を経て状況を理解しなければなりません。
それらの作業を瞬時にこなすことは容易ではありません。
上記にあげた、その他の事柄に対しても同様ですが、やはり情報を処理するための工程数が多く、ほとんどが瞬時に理解し行動にうつさなければならないことばかりです。
同時に複数の事柄の情報を得て、整理することの苦手な発達障害の方にとっては、「得意じゃない」=「面倒くさい。」「やりたくない」という、気持ちにつながり集中力が低下してしまうことが考えられるのではないでしょうか。
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まとめ
集中力がないのは面倒くさがり屋だから?
面倒くさがるのは興味がないだけ?
何が「面倒くさい」のか?
「得意じゃない」=「面倒くさい」
集中力が低いのは情報処理が上手くいっていないから
どのような情報が処理できないのか